“ベーキングとはパンを焼くことを指す言葉で、パン屋を意味するベイカリーを同じ語源です。まずはベーキングの基本である食パンの材料を示していきます。まず生地の要となる強力粉と砂糖、塩です。強力粉はグルテンの含有量が多く、粘り気が強い小麦粉です。粘り気が弱いものは薄力粉と呼ばれ、クッキーなどに使われます。次にイーストとスキムミルク、水です。スキムミルクの代わりに牛乳を使うことも可能ですし、クリームで風味を濃厚にすることもできます。ドライイーストはベーキングパウダーと呼ばれることもあり、発酵に欠かせません。最後の材料は卵とバターであり、卵は使うものよって味と香りが大きく変わります。黄身の味が濃いものを使うと高級感が出ます。バターはマーガリンやショートニングで代用可能です。
焼いて作る代表的な菓子パンとしてクリームパンの材料を示します。パン生地の材料は食パンと同様で、カスタードクリームには卵黄と砂糖、薄力粉が必要です。パン生地に使う強力粉とは違う点を忘れてはいけません。他には牛乳と無塩バター、バニラエッセンスです。バニラエッセンスがなくてもできますが、子供っぽい味になってしまうので使うことをおすすめします。もちろんバニラビーンズを使用すると本格的になります。仕上げにはツヤ出しの卵、装飾のアーモンドスライスなどを使います。
ロシアなど東欧を代表する惣菜パンのピロシキは、焼くタイプと揚げるタイプがあります。ここでは焼くタイプの材料を挙げています。パン生地は食パンとほぼ同様で、中に入れる具材はまず合挽き肉と玉ねぎ、ニンニクです。合挽き肉は牛肉と豚肉をブレンドしたものですが、臭みを徹底的に抜きたい人は豚100パーセントにするといいでしょう。次に食感の決め手となるキャベツと塩、胡椒です。塩と胡椒の量はお好みで調整します。最後にクミンパウダーと隠し味の醤油です。クミンは古代エジプトでも使用されていた香辛料で、カレーにも使用されます。
健康のためにグルテンを控える人も増えてきて、注目度が増しているのが米粉パンです。その材料には上新粉と砂糖、塩があります。上新粉はうるち米を製粉したもので、団子やういろうに使われます。ちなみに上新粉と同じく和菓子に使われる白玉粉は、もち米を製粉したあと水に沈殿させて作るものです。他の材料はオリーブオイルと牛乳、ドライイーストです。牛乳の代わりに豆乳を使うことも可能で、健康志向の人に注目されています。また材料費を節約したいときには水でも構いません。”